神奈川県立津久井やまゆり園での事件について

平成28年7月26日未明に、神奈川県相模原市にある障がい者支援施設の「津久井やまゆり園」で、施設入所支援を利用する知的障がいのある方々が襲われ、19人が命を奪われ、20人が負傷するという未曾有の事件が発生しました。
被害に遭われお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご家族の皆様に衷心よりお悔やみを申し上げます。また、怪我をなさって治療に当たられている方々の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

この事件につきまして、全国手をつなぐ育成会連合会から声明文と障がいのある方々へのメッセージが次の通り発表されています。

是非、お目通し願いまして、身の回りに障がい者がおられる方も、おられない方も、この声明文の趣旨にご理解頂き、その普及啓発にご協力願いますとともに、障がいのある方々が動揺しないよう、しばらくの間、特にお見守り下さいますようご配慮賜りたいと存じます。

     2016年7月28日 盛岡市手をつなぐ育成会 会長 長葭 常紀

相模原市の障がい者支援施設での事件に対する知事談話

7月26日、絶対に起きてはならない、信じられないような事件がありました。
犠牲になられた方々に、心からご冥福をお祈りいたします。
また、負傷された方々が一日も早く回復されるよう、お見舞いを申し上げます。
人の命はかけがえのないものです。その命を突然奪うようなことは、決して許されるものではありません。
障がいのある人も障がいのない人も共に差別されることなく、基本的人権を享有するかけがえのない個人として等しく尊重されなければなりません。
このことは、我が国においては日本国憲法により保障されており、国際的には「障がい者の権利に関する条約」により保障されています。
岩手県では、平成23年の障がい者虐待防止法、平成25年の障がい者差別解消法の制定に先んじて平成22年に制定された「障がいのある人もない人も共に学び共に生きる岩手県づくり条例」に基づき、障がいのある人と障がいのない人とが互いに個人の権利を尊重し合いながら心豊かに主体的に生活することができる地域づくりを目指しています。
岩手県民の間では、昔から障がいのある人もない人も共に生きるという意識のもと、多くの取組みが行われてきました。県行政においても、年齢や性別、心身の障がいの有無に関わりなく、お互いの個性や尊厳を認め合い、共に生活するという考え方を重要な理念と位置付け、いわて県民計画や東日本大震災津波復興計画に盛り込んで、県政全般に活かしています。
今年は、本県で国民体育大会と共に全国障がい者スポーツ大会が開催されます。この全国障がい者スポーツ大会と、それに併せて開催される文化プログラムや関連の行事を通じて、全国各地から集う皆さんと、改めて、障がいのある人もない人も、お互いの個性や尊厳を認め合い、共に支え合う社会を目指すということを、この岩手の地で確認し、全国に発信していきましょう。
障がいのある皆さん、社会のかけがえのない一員であるという自信と誇りを持って堂々と生きてください。
県民の皆さん、特に次代を担う若い世代の皆さん、障がいのある人もない人も、互いに支え合う共生社会を一緒に築いていきましょう。
平成28年8月8日

岩手県知事  達増 拓也