災害への備えを!

令和元年10月
会長 長葭 常紀

 台風19号によりまして被災された方々へ心からのお見舞いを申しあげます。
 東日本を縦断した台風19号は、猛烈な雨の影響により各地で河川の堤防が決壊し住宅をのみ込むなど大規模な洪水をもたらしました。岩手県内でも沿岸地方では大きな被害が出ました。朝日新聞の記事によると、障害者施設も例外ではなく、宮古市にある障害者施設「はまゆり学園」では土砂崩れで道路が寸断され、一時教員と生徒計16人が取り残される事態になりました。また、近くの障害者施設「わかたけ学園」も孤立して、県が防災ヘリで食料品や電池などを搬送、施設につながる道路の復旧を急ぐなど、何とかライフラインだけは確保するべく取り組んでくれたようでした。地球温暖化の影響か、今後このような災害が身近で起こるという危機意識を他人事ではなく持たなければならないと改めて思います。

 皆さまは平成25年3月に岩手県・岩手県社会福祉協議会で発行した「障がいがある方たちの災害対応のてびき」を読んでおられますか。皆さまに届いていると思います。この冊子には、日頃の備えとして建物や家の中の安全対策、用意しておくものとして非常持ち出し品、水や食料品の備蓄、近所の人や身近な協力者、日頃から市や相談支援事業所などに相談、避難所でのことなど情報が分かりやすく書かれております。東日本大震災で多くの仲間を失い避難所生活を体験した障がい者がその経験を皆さまに伝えて、大切な命を守ってほしいとの思いを込めたものです。地域のハザーマップと共に必ず読んで災害に備えていきたいと思います。

 被災地や被災されました皆さまの一日も早い復旧復興をご祈念いたします。