変りゆく時代と共に

菅原 せつ子

 盛岡市手をつなぐ育成会の設立60周年を迎えました事、会員の皆様と共に喜び、心からお祝い申し上げます。

 半世紀を越えたその長きにわたり、世代を超えて、先輩から後輩へと親の会は絶える事なく、脈々と引き継がれて参りました。長い事関わって来た一人として、今、思いは走馬灯の如く駆け巡っております。先輩たちの築いた努力の道筋を仲間と共に夢中に歩んで来た事を思うと、改めて確かな強い―絆―を感じさせられます。しかし、努力もさることながら、何よりも各方面からの多くの温かいご支援、ご協力、ご指導があったからだと全ての方々に感謝の意を表したい思いでいっぱいです。

 40周年、50周年と節目節目には活動を省り返り、これからの出発点と位置付け、会員相互の結束を強めながら、子等の幸せと福祉の向上を願っての努力は、苦しみと喜びの道のりだったと思い起こします。今なお、盛岡市手をつなぐ育成会に籍を置く者として、特にここ10年は社会環境の大きく変化する中で、福祉のめまぐるしい変遷に追いつけず、学習の必要を感じさせられた時代でもあったと思われます。

 複雑とはいえ、恵まれたこの時代、盛岡市手をつなぐ育成会としての積極的な対応もあり、理解を深め、我々の目指す―地域で共に暮らす、当たり前の生活―、本人達の元気な姿をまのあたりにすると大変うれしく思います。しかし、成長の段階に応じた多くの問題のある中で、誰しもが迎える、親と子の高齢化、少しでも不安をなくす為の努力、層の厚い盛岡市手をつなぐ育成会の活動として』、これからも取り組んでいかなければならない大きな課題でもあると心新たにしております。

 この変わりゆく時代の厳しさの中で、広い視野に立った盛岡市手をつなぐ育成会の一層のご活躍にご期待申し上げ、ますますのご発展を祈念申し上げます。