2025年度を迎えて

令和7年7月
会長 長葭 常紀

 盛岡も例年より早く梅雨に入りましたが、会員の皆様には健やかにお過ごしでしょうか。

 5月に開催された総会において会長、副会長2名が再任されましたが副会長が1名欠員のままです。再任された岩泉副会長さんにはPTA会長を経験されたことから会長代理として市教育委員会関係を主に担っていただき、市特研の先生方との連携を強化していきます。その他のことを会長と後藤副会長で担っていきますが、監事は再任、新任の2名。特に常任幹事さんが少なくなっていて行事の開催などにご負担が大きくならないか心配しております。

 今年度も本人さんが多く参加して盛り上がるボッチャやボウリング大会、絵を楽しもう、などの本人の余暇活動の充実に力を注いでいきます。障がい者の絵は、長くテレビ岩手様の「いわてアール・ブリュット巡回展」の開催や、るんびにい美術館様やヘラルボニー様の活動によって注目されていますが、絵を楽しもう、では本人さんの感性がそのまま表現された作品が生まれていて私も大好きなイベントです。

 親亡き後についても引き続き考えていかなくてはならないと思っております。これまでも全会員様に冊子をお送りしたり研修会を開催して知識を深めて参りましたが、不合理な成年後見制度を改正していく活動の必要性も強く感じております。今年6月10日には法制審議会の部会が後見人の「終身制」を撤廃し、終了規定の新設や設定期間を過ぎれば終えられる仕組みや特定の場面のみ後見できる案などが示されました。

 会員の中には裁判所の決定で弁護士が後見人になり、費用が月に3万円支払われているのに3年間1度も被後見人に面会していないという報告もあります。

 財産管理を中心にする弁護士の成年後見と身上監護を中心に成年後見を求める保護者との乖離は大きく、当会では盛岡市に対して市民後見人を増やすこと、社会福祉協議会が成年後見人を担うことを訴えてきました。今後も国の制度改正の動きを注視するとともに盛岡市社会福祉協議会の充実強化と市民後見人の受け皿となるよう訴えてまいります。

 会員の皆様、障がいのある方々が地域で安心して暮らしていかれるよう今年度も一緒に活動してまいりましょう。