2025年度を迎えて

会長 長葭 常紀
立春を迎えてもまだ寒い今日このごろ、会員の皆様にはお変わりありませんでしょうか。この冬もインフルエンザやコロナが猛威を振るいましたが、本人活動や茶話会を中心に年間行事計画に沿って活動をしております。これも一重に役員の方々をはじめ会員皆様のご支援があればこそだと感謝いたしております。
昨年11月16日に盛岡市手をつなぐ育成会「設立70周年記念式典及び記念講演」と「第49回はたちを祝う会」を併催で盛岡市長様をはじめ行政、教育、事業所関係者様、保護者や先輩後輩の皆様など、多くの皆様にご参集いただき開催いたしました。
20歳を迎えられた田村太一様、高嶋哲也様、誠におめでとうございます。太一さんも哲也さんも事業所で仕事を頑張っているとお聞きしました。仕事をするということは、自分の夢をかなえるためにも大切なことです。これからは自分ができることでお父さんやお母さんを手伝ってあげてください。私たちは皆さんをいつでも応援しています。楽しい毎日を送ってください。また、今日の日まで育ててこられました保護者の皆様、おめでとうございます。これからもこの子たちが個人として尊重され、自由に楽しく暮らしていかれるよう力を合わせてまいりましょう。
育成会は今年で70年を迎えましたが、私が加入した48年も前には、まだ知的障がい者への理解がなく、通える施設も支援制度もほとんどできていない中で先輩の皆様が活動していました。私たちは先輩たちの本当に涙と汗の戦いの中で勝ち取っていただいた制度の中で暮らしています。しかし障がい児者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据えた時、居住支援のための機能は不十分です。地域の実情に応じて整備し、障がい児者の24時間の生活を意思決定支援のもと地域全体で支えるサービス提供体制を構築していかなければなりません。そのためには会員皆様が力を合わせて活動しなければ社会や行政は動かないのです。この子たちが一人の人として尊重され地域で豊かに暮らしていかれる社会になるように共に活動してまいりましょう。