令和6年度を迎えて

会長写真
令和6年7月
会長 長葭 常紀

 令和6年度を迎え、新型コロナウイルス感染症が5類に移行して1年がたち社会活動もコロナ禍前の風景にほぼ戻り、当会の活動も平常へと歩き出しております。

 5月17日に開催された定期総会では昨年度事業報告・決算、今年度事業計画・予算が承認され新年度が本格的にスタートいたしました。11月には設立70周年記念行事も予定しております。

 総会終了後の研修会は、岩手日報社 論説委員会 副委員長の黒田大介氏を講師に「障がいがある人と共生する社会の実現に向けて」のテーマで開催いたしました。ゆったりとした語りの中で、ボーダレスアートの広がりやアート作家の心の叫び、連載のきっかけとなったヘラルボニーとの出会い、重いといわれる障がいがある人の暮らし方、アンケートを通して見えてきた障がいがある人や家族の現状と思い等、実際にお会いし、触れて、感じた中からの語りは、参加者のそれぞれの胸に何かを落としてくれたのではと思っております。

 さて、会員の高齢化により当会の会員の減少が止まりませんが、先日開催された盛岡市特別教育研究会主催の合同運動会での挨拶で、障がいがある子たちが一人一人の個性を尊重した教育が受けられるように、また安心して生活ができるような福祉制度を作っていくためには個人ではなくみんなで力を合わせて盛岡市や県、国に要望していかなくては実現できないことなどをご説明して、会への加入を呼びかけてまいりました。

 今年度は盛岡市障がい福祉実施計画(第7期・令和6年度~令和8年度)の初年度で、その中には「障がいのある人の自己決定を尊重し、その意思決定を尊重するとともに、その自立と社会参加の実現を図っていくことを基本として、障害福祉サービスや相談支援、地域生活支援事業の提供体制の整備を図ります」と書かれております。この計画が身のあるものとなるよう、当会としても働きかけて参りたいと思います。皆さまのご協力をお願い申し上げます。